今、福岡で勢いが止まらないツマミナさんと、器を超える、新作料理“発想術”。
「株式会社ツマミナ」の代表取締役、藤吉玲さんとのお話を掲載しています。
藤吉さんがされるお店って、高級店ではなく、「案外気軽に行けるけれどきちんとしたことをしたい」っていうところですよね。
例えば、客単価2,000円から3,000円くらいの店で働いてた人達が4,000円の店をやるのと、8,000円の店にいた人が4,000円の店をやるのって、違うんですよね。安い方から来てる店って、見るとわかるんですけど、器もですが、やっぱりセンスがあまりよろしくないんですよね。うちも上(の価格帯)から下りてきたように見せたいんです。田代さんはそういうセンスが、すごくいいんです。
そうですね。今4,000円くらいでやってるんで。
「4,000円だけど、これなら6,000円くらい払ってもいいな」っていうクオリティを作りたいと思っています。
さっきの「蛤のお通し」でも、ただお通しとして出すだけじゃなくて、その後例えば麺を入れて、軽くお腹を温めてから料理に入ってくださいとか。何かもうひと手間加えたりというのは、こうやってブレストしている時に生まれます。こうした方が面白いよね、みたいな。従業員含めてですね。
前菜の後はお造りになりますが、お造りをその場で引くとなると、お店は一度に100人位を回さないといけませんから・・・今は何席ですか。
150席くらいかな。
150人前ともなると、先に仕込んでおいてストックしておきたいじゃないですか。「旨い刺身!」というより、それなりに鮮度が良くて、ある程度きちんとしているということの方が求められますよね。
うんうん。
「切り立てが美味しい」などの意見はあるのでしょうが、100人前以上をきちんとストックできる箱のような、お重みたいな物があると便利ですよね。
ご要望をいただいたので提案しました。
普通のお皿だと、例えば100人前用意して冷蔵庫に入れておくとなると、「これを100枚も冷蔵庫に入れるわけ?」という感じになるんですが、四角の箱にすると、きちんと重ねられるので入れられるんですね。田代さんはそういう所まで考えながら、提案されるんです。
藤吉さんがきちんと考えていらっしゃるので、僕も考えられるんです。全体のイメージがぼんやりしていたら、何を求められているか判らないのですが、藤吉さんとのお付き合いは何かその辺がいいですよね。毎回毎回、僕自身が成長させていただいています。
それが大事です。僕はレシピまではわかりませんが、どう見せるかというところは一緒に考えていけます。
そうですね。どちらかというと彼の強みはそっちじゃないかなって。器っていうより「全体を上手に具体化できる」のと、従業員にとっても僕に言われるのと田代さんに言われるのとでは違うんですね。なので田代さんをいいように使っている(笑)
もう退職されましたが、泣かれてしまったこともあるんです。彼も疲れていたみたいで。そんな時に言ってしまったのがいけなかった。でも、お店をよくするためにどうするか考えていかないと、とは思うんです。 ただ物売りだけでしたら物だけで完結するかもしれませんが、僕は細く長く付き合うスタンスでいたいんです。 B to Bですね。お客様の会社が成功していくことが、自分たちの成功だって思っているんです。
やっぱり質が上がりましたね。気軽に相談もできるし。あ、どうかなっていう時に電話できる。やっぱりありがたいですよ、ホントに。
何か新しいことを始められる時には、僕も参考になるものを見ておかないと。周囲の人には結構、飲み歩いてると思われています。いいんですけれど(笑)
ええ、常に吸収しています。アンテナを張っていますね。そういうものを見ておいて、「今度こんな店をしよう」という時に、ツマミナさん側で、ある程度レシピが固まってから全体を組み立てるということを、一緒にさせていただいています。イメージをとにかく膨らませて、そのイメージを大事にして・・・もっと文章で、レポートみたいにポンって上手く言葉にできたらいいですが。
そうね、うん。
はい。このままでも使えます。ハンバーグなどでも使えますが、夜はこんな風に単品でも使えます。これはまだ試作ですが、型を起こさずにろくろで。
ろくろです。それがどう店で変わっていくのか。
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