いつも田代陶器店をご利用頂きありがとうございます。
連続で染付の事についてお話しをさせていただきましたが、如何でしたでしょうか? 少しでも染付を好きになって頂ければと思います。
そして、職人さんが手で仕上げる手描きを もっと近い後世と我々が居なくなった後にも残していけるように、頑張る。
さてさて、春を少しづつ感じ始める頃なので、今回は明るめに赤絵についてのお話にします。
今回は”呉須赤絵”について僕なりに学んできた事を書いてみました。
呉須赤絵、天啓赤絵、南京赤絵、色絵祥瑞、官窯赤絵 などなど、色々な赤絵があります。
有田だと柿右衛門さんや古伊万里系のガラガラな感じなど、色々ありすぎてよくわからんと思います。
ひとまず、赤や黄色、緑など上絵の色が付いた陶磁器を赤絵と呼んでます。
その中でも今回は”呉須赤絵(ごすあかえ)”について解説したいと思います。
まず、名称に”呉須”とあります。呉須とはコバルトの青くなる成分の事と思いますが、なんでなの??
当時、明末期〜清初期頃、福建省南部の漳州(ショウシュウ)で生産されていた赤絵の磁器の事を”呉須赤絵
古染付などが作られた景徳鎮から運ばれていた港の近くみたいですが、ハッキリとした事はわかっていない
また、陶磁大系には、春秋時代または三国時代に存在した、呉という国名を借りてできた“新造語“!?
景徳鎮より南方の窯という意味で区別するために、茶人を中心に広がったとされています。
また、同じ頃に景徳鎮で焼かれていた赤絵は天啓や南京赤絵と言われ、物の分別をつけるために
雅名されたという事みたいです。400年以上、日本のみならず、欧洲の人たちにも愛されていたみたいです。
特徴は上の写真のように赤や緑の絵具で自由闊達にイキイキとした筆使いで勢いのある風格。
鳥や麒麟なども一筆描きで荒々しい感じが特徴で、きっちり描くより難しい!!
当時の物は高台に砂が付いた民窯として始まったとされます。
まだまだ書き足らないですが、そんなこんなで400年以上描き伝えられ今でも懐石に欠かす事のできない一皿だなとこの文を下記ながら再度勉強させて頂きました。
皆さんも機会があれば、ショールームで現代に引き継がれた呉須赤絵を見にお越しください。

昨年末、他界された万平窯さんの青呉須。
青呉須 羅漢絵 こちらは当店でも大人気の呉須赤絵。
イキイキとした仙人と龍虎が描かれたなんとも見ているだけで楽しくあるお皿です。
お弟子さんの皆さんが、引き継がれて製作を続けらえれいます。

赤玉紋様に草花紋などをあしらった茶碗。
当時の茶人が大量に中国に発注した物。
現在の多くは九谷焼の作家物などでよく描かれている事が多いかと思います。
このような絵のタッチは有田では少ない。

こちらの龍の絵柄は呉須赤絵によくありそうな龍の絵柄。
田代陶器店の新形状に有田の絵師によって描いて頂きました。
ベテランならでは呉須赤絵の特徴を絵師の方なりに表現して頂き青、緑、黄色と展開させて頂きます。
またこれは総手描きではなく、ハイブリッドでやっちゃいます!

こちらも田代陶器店のオリジナル南京赤絵。
呉須赤絵に比べて少し緻密に描かれた作品を現代の有田の絵師が更に細かく緻密に仕上げた商品です。
是非、本物を知っている人に見てほしい。
そんな作品です。次回はこの南京赤絵で。
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